定年関連ばかりでは飽きるので話題を変える。
昨年10月から4回にわたって、薔薇の講義を受けたが受講に当たって少々、不安を持った。自慢じゃないが、こちとら61歳の今まで女子大へは一度も足を踏み入れたことがない。
30年前、娘の私立中学の入試結果を見に行ったとき、系列の女子大の校舎を横目に、庭を突っ切ったのが唯一の例外である。
高齢化社会を迎えて、「生涯学習」という言葉をあちこちで目にするようになった。また家人からも「定年後、釣りのほかに何か目的を持ちなさい」と言われていたので、いっちょう公開講座なるものを受けてみるべぇか……というのが動機である。
せっかく受けるからには多少なりとも興味の持てるものを! というわけで選んだのが「バラの栽培」。園芸関係の本を編集したことがあるので、バラの奥深さは知っていた。
で、女子大である。園芸なら、やはり農学部のある大学だろうというので探したが、季節(秋だった)のせいもあろうが、これが無いのである。やっと探し当てたのが、恵泉女学園大学の公開講座「バラを育てる」であった。月1イチの全4回、受講料は8,000円也。
講師は日本におけるバラ園芸の泰斗・鈴木省三の直弟子である野村和子先生。鈴木省三は私もほんの少し関与した復刻版『ルドゥーテの薔薇図譜』の監修者でもある。
バラは手のかかる花で、冬場の養生をいかに上手に行うかが翌年の開花に影響してくるのだとか…。ということで、講義の進行に併せバラの大苗を買って先生の講義どおりに植えつけた。
そのバラがこれ。初心者にも扱える中輪のバラ、アイスバーグとニコルとアンジェラである。1月まではウンともスンとも変化が無かったが、2月になって、陽が延び、温度の上昇とともに芽が出て、樹勢にいきおいが出てきた。
それほど期待はしてなかったのに、こうなるとやはり欲が出てくるものだ。講義どおりに一年間世話してみようと思っている。 乞う! ご期待である。
ところで不安とは何だったのか…。トイレである。生来の下痢症のため、新しいところに行ったらまずトイレの場所を確認するのが癖である。
女子大には、急に催した時に、心おきなく使える男子専用トイレがあるのか? なんたって、60を超えて始めて乙女の花園に足を踏み入れるのである。やはり不安である。
講座申し込み書の下段に、”分からないことがありましたら何なりとお問い合わせください”とあったので、「男子トイレはありますか?」と書いたところ、担当者から早速返事。「女子大といっても教師や職員に、男性も居りますから……」
言われてみれば、確かにナットクである。かくして、1月に4回の講義は無事終了した。
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